京都通に聞いたおすすめの紅葉名所の十輪寺(じゅうりんじ)。
在原業平のお寺で「なりひら寺」とも呼ばれているお寺です。ご神木の大樟樹は、地蔵菩薩の神力で一夜にして大樟樹にしたという伝説が。人が少ない穴場紅葉スポットです。
十輪寺の紅葉情報
「むかし男ありけり」で始まる伊勢物語は、在原業平の一代記だと言われています。業平は平安時代初期の貴族で六歌仙の一人として知られています。名だたるプレイボーイで知られた業平にも叶わぬ恋がありましたね。
清和天皇の后(きさき)となった高子との恋です。百人一首の上の歌は、その二条の后(高子)の紅葉絵の屏風を見て詠んだものだそうです。切ない心を秘めた大人の歌なんです。
傷心を癒すために業平は「長岡というところ」に閉居したと物語では書かれています。高子が大原野神社に参詣した時、業平はここから塩を焼き、紫煙を立ち上げて高子への想いを伝えたとも言われています。
その塩竈の跡も残っている十輪寺。「業平紅葉」と呼ばれる楓が真っ赤に燃えて業平の熱い思いを今に伝える塩竈跡に至る裏山も燃える紅葉で恋焦がれています。
十輪寺の紅葉見頃時期
11月下旬から12月上旬
十輪寺の紅葉ライトアップ
十輪寺では、紅葉のライトアップは行われていません。
ライトアップはありませんが、毎年11月23日に塩竈清祭(しおがまきよめさい)が行われています。在原業平を偲び、境内に残る塩竈跡の前で声明と三弦による法要が行われ、紅葉狩りを兼ねて多くの人が毎年訪れます。
十輪寺のアクセス情報
- 住所:京都府京都市西京区大原野小塩町481
- 交通(電車):阪急バス 小塩バス停すぐ
- 駐車場:20台有り(無料)
- トイレ:境内に有り
- 拝観時間:9:00~17:00
- 料金:400円
- ライトアップ:無し
十輪寺の紅葉動画(YouTube)
※紅葉の動画が無かったので、十輪寺の紹介動画をご紹介します。十輪寺の紅葉動画を撮影してきましたら、アップさせて頂きます。
まとめ
十輪寺は「腹帯地蔵」の通称で呼ばれる地蔵菩薩を本尊とする天台宗のお寺です。文徳天皇の后である藤原明子(あきらけいこ)が皇子懐妊を祈って建立したのが始まりとなっています。
願いが叶って后は惟仁親王、のちの清和天皇を出産しました。その清和天皇の后となった高子への恋慕を抱き、在原業平が当地に住んだと伝えられる「伊勢物語」ゆかりのお寺です。
業平が塩焼きの風趣を楽しんだと言われる塩竈跡や業平の墓と言われる「宝篋印塔」など、在原業平ゆかりの史跡が残り、遠く、平安時代の物語に想いを馳せながらの紅葉巡りには、格好の名所です。