「どこかで誰かが見ていてくれる」
5万回斬られた日本一の斬られ役
その名は「福本清三」。
福本清三さんの役者としての生き様
- 柳生一族の陰謀
- 仁義なき戦いシリーズ
- 水戸黄門シリーズ
など数多くの映画の斬られ役のみを演じてきた福本清三さん。
15歳で撮影所に入って50年以上にわたり、映画やテレビの時代劇で斬られ役俳優として活躍してきた1人。
福本清三さんが脚光を浴びた作品は、2003年のトム・クルーズ主演「ラストサムライ」で寡黙なサムライ役で抜擢され見事なまでの死に様を披露しました。
主役を引き立てる斬られっぷり!そして、福本清三さん自身が編み出した
「エビ反り」
このエビ反りをすることで主演と一緒に顔が映る
このエビ反りを編み出すキッカケになったのは、深作欣二監督の「スクリーンに映っている皆が主役なんだ」という言葉に深く感銘を受けたのだと言っています。
こうして、主役を引き立てつつも自分の顔をスクリーンに映すためにエビ反りが誕生したという。
主役ではない斬られ役という脇役ではありますが、福本清三さんはこう言っています。
「日本中でたったひとりでもいいから、あの役者は斬られ方がうまいなぁと思って見てくれたらそれでいい」
「自分を必要としてくれれば、最後まで斬られ続け死に続けるつもり」
脇役に徹してきた福本清三さんがスポットライトを浴びる。そんな、斬られ役の今を描いた物語が福本清三初主演作
「太秦(うずまさ)ライムライト」
太秦ライムライトのあらすじ
時代劇が次第に下火になる中、斬られ役の香美山(福本清三)は、新人女優のさつきと出会う。
殺陣を教えて欲しいと頼まれる。消え逝く時代劇の火、それでも香美山は時に厳しく、殺陣を教えていくのだが、そんな香美山自身にもとうとう撮影所を去る日がやってきてしまう。
数年の後、大女優となっていたさつきは、香美山との共演を望むのだが、映画に生き、映画を死に場所を求めた生き様を描いている。
映画の中でも派手なエビ反りを披露する福本さん、彼にとって斬られ役とは、「調味料的なひと味ぴゅっと変える存在かな」と言っています。
太秦ライムライトの脇を固めるキャストもすごい!
- 伊賀さつき役・・・山本千尋
- 長沼兼一役・・・本田博太郎
- 川島明彦役・・・合田雅吏
- 田村美鶴役・・・萬田久子
- 先代尾上清十郎役・・・小林稔侍
- 尾上清十郎役・・・松方弘樹 他
まとめ
太秦ライムライトの斬られ役を演じる福本清三さんと今まで歩んできた斬られ役人生が近いため、リンクしていて1つのことをずっとやり続けていくことでかっこいい人生を送れることを教えてくれます。
1つのことをやり続けることって以外に大変です。
苦難があり、困難があったりしますが、この苦難・困難のない人生はありません。
この苦難や困難にも有難うと言える人生を送れるだけの懐の深さを持ちたいと思います。