アフリカ西部で流行しているエボラ出血熱。
日本でも流行したり、日本人が海外旅行で感染して
国内で発症する可能性もゼロではないと言えます。
エボラ出血熱とは
エボラ出血熱は、急せうウイルス性感染症・出血熱のひとつです。
1976年にアフリカのスーダンとザイール(現コンゴ民主共和国)で発生し、
その際に、602人が感染し431人が亡くなったという事態になりました。
(致死率約72%)
エボラ出血熱は、恐らく人類が知る限り、もっとも怖いウイルスでしょう。
ウイルスの危険度レベルでも一番危険度の高いレベル4に分類されています。
ウイルスの危険度レベル
- レベル1…ワクチンなど人間に無害な病原体
- レベル2…インフルエンザ・はしかなど
- レベル3…結核・鳥インフルエンザ・重症急性呼吸器症候群(SARS)など
- レベル4…エボラ出血熱、天然痘、ラッサ熱など(有効な治療法がなく致死率が高い)
エボラ出血熱に感染するとどうなるのか?
[潜伏期間]
2日~21日と短期間で感染する場合もあれば、
20日前後の長期間潜伏する場合もあります。
[症状]
発熱・頭痛・筋肉痛などから始まり、嘔吐・下痢などになり、
体内の皮膚・口・鼻・消化管など複数の場所から多量出血
となり、最悪の場合、死に至ることもある病気です。
[致死率]
最大90%
[治療法]
有効な治療法やワクチンが見つかっていない
エボラ出血熱の初期症状は風邪やインフルエンザの症状に
似ているため、最初の感染者は見過ごされやすい傾向にあります。
その間に、他の人達と体液や血液の接触により、
感染が拡大していく傾向にあります。
空気感染の可能性は無いとされています。
ただし、飛沫感染の可能性はあるとされています。
初期症状の風邪の症状の時に感染が分かると、
致死率は低いようですが、出血の症状がみられてでは
遅く、とても高い致死率になってしまうそうです。
エボラ出血熱の感染経路は?
- 病原体を持っている自然宿主と言われる動物がいます。
オオコウモリなどと言われています。 - この自然宿主であるオオコウモリなどがサルなどを噛むなどして、
サルなどが感染源になります。 - エボラ出血熱に感染した動物の血液や体液に接触して人に感染します。
- 感染した人の血液や体液などに直接触れることで人の間で感染していきます。
2の動物への感染ではなく、
自然宿主が直接、人を噛んだりして感染するケースも考えられます。
エボラ出血熱はどこで流行しているのか?
アフリカの西部にある「ギニア」「シエラレオネ」「リベリア」の
3カ国でエボラ出血熱が流行しています。
WHOの公開している資料によると、2014年のエボラ出血熱の
疑いのある人も含めた死亡者数が過去最悪になったといっています。
- 3月22日 29人
- 4月21日 145人
- 5月29日 200人
- 6月30日 467人
過去最悪のペースで患者が増えているとのことです。
なぜ過去最悪な状況になってしまったのか?
今までは、地方で発生していたため、人口が少なく感染者も
限定的だったのですが、今回のエボラ出血熱の流行は、
人口密度が高い都市で発生しています。
それがギニアの首都であるコナクリ(人口200万人都市)で
感染者が見つかり、感染拡大していることが今までの
エボラ出血熱の感染状況が違うため過去最悪となっています。
人が密接する都市部で発生していることから
都市部への出入りが激しく接触する機会が多くて
感染していくケースが増えているのです。
エボラ出血熱の流行拡大の対策方法は?
世界保健機構(WHO)と西アフリカ11カ国の保健相が7月2日・3日で
緊急会合を開き関しの強化や情報共有を協力して行うことを確認したと
発表がありました。
- 感染した動物が発見された農場などの動物は移動制限や禁止したりして拡大を抑える
- エボラ出血熱に感染する危険因子の認識向上と個人での予防対策
- 感染源と考えられる動物の肉などは加熱調理する
- 感染源の動物はウイルス増幅防止のために適切な予防対策をとる など
現在は、治療薬がないため自然治癒力に頼るしか回復の見込みがないので現状です。
エボラウイルスに感染した人を隔離することが唯一の対策となっています。
エボラ出血熱の日本への影響はあるのでしょうか?
日本にエボラウイルスが広まる可能性は「0」ではなさそうです。
海外から日本国内にくる人の中でエボラウイルスに感染している人が
来た際には、感染する可能性はあるとのことです。