博多祇園山笠は、福岡を象徴するお祭りの1つ。
昭和30年代半ばから昭和40年代前半にかけては、舁き手(かきて)が減ってしまい、山笠を舁く人出がおらず、存続の心配もあったようです。
この博多祇園山笠は、長い期間行われるお祭りで7月1日から15日までの半月も続くお祭りなのです。
実際には、6月から事前行事が行われています。
博多祇園山笠の日程について確認してみましょう
6月末
6月末頃になると、飾り山笠の飾り付けが行われ、7月1日の公開に向けて準備が行われます。
この飾り山笠が公開されると、いよいよ博多祇園山笠がスタートすることになり、福岡は山笠一色になります。
博多エリアでは、山笠のシンボルとなっている当番法被を身に付けた男衆の姿が目立ちはじめ、独特の雰囲気になります。
以前は、山笠の高さは10m以上もある大きな山笠を舁いていましたが、電線の関係で10m以上もある山笠を舁くことができなくなったことから、飾り山笠と舁き山笠に分けられました。
7月9日 お汐(潮)井取り
7月9日は、お汐井取りが行われ、すべての流が箱崎浜に集結して、海に向かって柏手を打って拝礼し、浜から真砂を取って、筥崎宮に参拝し、櫛田神社に行きます。
箱崎浜で取った真砂は桝やテボに入れて家の玄関に供え、山笠期間中にケガや事故が無いようにと、山笠期間中、出かける前に体に振りかけます。
7月10日 流舁き
7月10日には、流舁きが行われ、16時から18時の間に、各流がそれぞれ町内を舁き山笠を披露してまわります。
7月11日 朝山
7月11日には、朝山が行われます。祝儀山とも言われ、朝5時から始まります。山笠に功績のあった人が招かれて、お酒や肴が振る舞われます。
この時だけは、子供も山笠に上がることができます。
7月12日 追い山馴らし
7月12日は、追い山馴らしが行われ、15日の追い山のリハーサルになります。
15時59分に一番山笠の櫛田入りで始まり、七流の舁き山が本番さながらに15日と同じコースを走っていきます。
上川端通りの飾り山笠も参加します。
7月13日 集団山見せ
7月13日は、博多区呉服町から中央区天神にある市役所まで明治通りを舁いていきます。
山笠期間中、唯一、那珂川を超え、お祝い的なイベントで、地元の名士が台上がりします。
7月14日 流れ舁き
7月14日も、流舁きです。
東流と千代流以外の土居流、大黒流、中洲流、西流、恵比須流の五流が、それぞれの地域を舁きまわります。
7月15日 追い山
7月15日が最後のクライマックスの追い山です。
博多祇園山笠の追い山が祭りのメイン行事で、7つの山笠が櫛田神社の近くから5分おきにスタートして、櫛田神社の境内に入り、再び市街地に出ていきます。
博多から昭和通りの須崎商店街の廻り止めまで約5キロのコースを走り、所要時間を競います。
1台の山笠の前後には、1,000人近い男衆がつき、山笠の前を走る人たちを先走り、後を追いかける人たちを後走りと呼びます。山笠をかつぐことを「舁く」といい、かつぐ男衆を舁き手といいます。
追い山が始まる時間は午前4時59分。大きな太鼓の音を合図に、一番山笠が走り始めます。「オイサオイサ」の掛け声とともに、全速力で櫛田神社入りし、御神殿の横に立っている清道旗を曲がったところで一番山笠だけが止まり、「祝いめでた(博多祝い歌)」を全員で歌います。
歌い終わったら、博多の手一本で手締めをおこなって、再スタート。
博多祇園山笠の追い山の動画
まとめ
毎年100万人以上の観客が市外、市内から集まります。
そのため、7月14日と15日は市内のホテルは満室になり、山笠見学ツアーも色々な旅行会社が組んでいます。
朝が早い博多祇園山笠ですが、多くの人で賑わいます。
追い山の前日、流舁きにも多くの人が集まり、本番さながらに山笠をかついで走る姿を追いかける人もいます。
翌日の本番に向けて、法被姿の男衆の興奮が伝わってきます。