法人税の実効税率が15%に引き下げる規制緩和策を国に追加方針をしました。
今の法人税率は約35%なので20%も下がるなら・・・全ての企業が法人税率が15%になるのでしょうか?
法人税率を下げる話はなぜ出てきたのか?
欧州やアジア諸国などに比べて法人税率が高く、世界各国の中でも断トツに高い。
2014年の法人税(法定実効税率)のランキングを見ると、日本はアメリカに続いて世界2位の高さで、アジア諸国の中でも、もっとも高い法人税率となっています。
大手企業のみならず、中小企業も今は、海外に拠点を持ち、コスト削減と法人税率の低い国に出て行っています。
海外に出て行くことは企業戦略の1つだと思いますが、日本国内の技術力が、海外に流出する危険はあります。
それに、日本で働いた優秀な技術者が海外メーカーに転職したり、外国人を採用して、技術力を教えてマネージャーなどの役職になると、自国に戻っていき、日本で学んだ技術力で自分の価値を高める・・・なんてことは、多くあります。
私のいた会社でも、そのような動きをする外国の社員はいました。
それに、日本の財政は今、赤字財政です。1秒当たりの負担額は約951,294円、国民一人当たりの負担額は約7,887,000円(2014年4月1日時点)。
これだけの借金を抱えている中で、法人税の税収額も伸び悩んでいる。それは企業の利益が出ていないからです。
法人税率を下げることでの税収確保はどこでするのか?
やはり、不足税収分は個人である消費者からになると考えられます。
消費税率が5%から8%に上がり、2015年10月からは消費税率が10%になります。
消費税率を上げる反面、軽減税率の話も出ています。上げたり下げたりして、とても複雑です。
税率を下げる一方で、企業に残る利益が増えれば、設備投資に回るお金が増えるため、税率を下げても、税収は増えるとも考えられています。
法人税率15%の適用範囲は?
地域を絞った形で法人税率の規制を緩和すると見られています。
国家戦略特区に指定されている福岡市が、先立って法人税の実効税率を15%程度に緩和する方針を固めています。
ただし、
福岡市の全ての企業が適用される訳ではなく、前提条件が付くみたいです。
創業から5年以内の企業に限る
福岡市の高島宗一郎市長は、新しいビジネスが福岡から起こり地域経済の発展につなげていきたいとの狙いがあるようです。
新たな雇用の拡大と、ビジネスのしやすい街と作っている方針です。
他には、国家戦略特区の指定を受けた東京圏や関西圏も、法人税の実効税率引き下げを見込んでいるようです。
新しく会社を設立するなら・・・
国家戦略特区に指定されている地域で会社設立を考えているのであれば、法人税率15%の適用がされるようにした方が得策です。
福岡市であれば、実効税率が35.38%ですので約20%引き下げになります。 約20%分の利益を次の投資に回すことができるのは、大きなメリットになります。
創業当初は資金繰りも厳しいです企業が多いので、5年間の間で、企業地盤を整えられるのは大きな意味を持つはずです。