博多祇園山笠で台上がりというのがあります。
この台上がりとは、山笠の前後にある「台」の上に座り、追い山や集団山見せなどで、「鉄砲」と呼ばれる筒状の指揮棒で、舁き手の指揮を取る人たちのことです。
山笠で「台上がり」出来るのは最大6名で、表側の中央に座る人がリーダーで、選ばれることは最大の名誉なことです。
でも、この台上がりに座れるのは、奇跡に近いのです。
台上がりに座るだけでも大変
流によって、台上がりに座る人の選び方は違いがありますが、ここでは、1つの流の場合を紹介します。
当番町がまわってくるのが5年に1回、自分の町内や自宅周辺を舁くときは、若手も含めて台に上がることができる人もいます。
7月15日の本番の追い山以外での積み重ねがあって、追い山の櫛田入りで台上がりを任されるようになります。
「流」によって違いますが、お祭りの12日の追い山馴らしや15日の追い山では、取締や総務が乗るところが多いです。
一番山笠の台上がりは注目の的
山笠は毎年、一番山笠と呼ばれる、先頭を走る流が変わります。流は7つありますので、一番山笠は7年に一度しか巡って来ません。
櫛田神社の境内で「祝いめでた」を歌い、手一本を行なうのは一番山笠だけなので、注目とは高いです。
同じ台上がりでも、7年に一度しかまわってこない一番山笠の時に台上がりできるのは最大の名誉なのです。運というか、めぐり合わせとしか言いようがありません。
一番山笠の台上がりは105年に1回のチャンス!?
ある「流」の場合ですが、流の地域の中でもブロックに分かれていてたいだい5つ位のブロックに分かれていて、1ブロックの中でも3つに分かれていたりします。
3つに別れている単位×5ブロック×一番山笠は7年に一度
という計算式になるので、
3×5×7=105
で、当番町として一番山笠を迎えるには105年に一回のめぐり合わせということになります。
この年数を見ると、本当に運とかめぐり合わせというのが良く分かりますね。
自分が一番山笠の台上がりをしたいと思ってもできないことの方が多いのです。山笠に携わっている人たちの心掛けも影響する部分が大きいのかも知れません。
周囲からの人望も必要になりますし、陰で役割を一生懸命に行なっているか、人の嫌がることも率先してやっているかどうかも選ばれるのに大切なことになるようです。