京都通に聞いたおすすめの紅葉名所の鹿王院(ろくおういん)。
山門をくぐると、中門まで長い石畳が続きます。この石畳の両脇にも紅く色付いた楓の木があり、奥の竹林の緑とのコントラストを楽しむことができます。11月中旬頃になると朝と夕方は寒く、この寒暖の差がカエデの葉の色づきを色鮮やかにしてくれます。
鹿王院の紅葉情報
紅葉狩りの観光客でにぎわう嵯峨野の。隠れた名所と言えるのがこの鹿王院。いわゆる穴場スポットです。山門を潜り、美しく敷き詰められた石畳が続く参道脇に、常緑樹の緑との絶妙な配置で植栽されたカエデの紅葉は、控えめながら禅の寺らしく凛とした佇まいです。木々たちが作ってくれる長いトンネルも訪れる人を優しく迎えてくれます。
方丈前に出るとその前は舎利殿を中心に三尊石など石を配した苔庭が広がります。舎利殿前に植えられた一本の楓紅葉が宝形をした舎利殿の造形美を一層引き立てます。遠景に薄ぼんやりと嵐山を望み、眼前の紅葉を眺める景色も心落ち着く風景です。
鹿王院は京都十刹第五に挙げられる足利義満ゆかりの臨済宗の寺院です。康暦元年(1379年)、義満が22歳の時の建立で、鹿王院はその開山塔。山門の「覚雄山」、客殿の「鹿王院」の扁額は義満23歳と24歳の時の自筆。紅葉のほか、新緑や沙羅双樹の咲く6月も美しいお寺です。
鹿王院の紅葉見頃時期
11月下旬から12月上旬
鹿王院の紅葉ライトアップ
鹿王院では、紅葉ライトアップは行われておりません。
嵐山から京福電車で二駅目にある鹿王院駅にある鹿王院。嵐山は人が多くとても混み合っていますが、鹿王院は比較的空いている紅葉穴場スポットです。嵐山近隣があまりにも混雑しているようであれば、2駅移動して鹿王院の紅葉を楽しんでみてください。
鹿王院のアクセス情報
- 住所:京都府京都市右京区嵯峨北堀町24
- 交通(電車):京福嵐山線鹿王院駅から徒歩約3分
- 駐車場:4台(無料)
- トイレ:有り
- 拝観時間:9:00~17:
00 - 料金:大人・高校生400円、小・中学生200円
- ライトアップ:無し
鹿王院の紅葉動画(YouTube)
まとめ
鹿王院には宿坊があります。ただし、女性専用となっています。朝は30分程度の「朝のお勤め」を行ない、坐禅を組んで法話を聞き、心穏やかになれます。朝食は、ひろうす(がんもどき)や具だくさん味噌汁など日本の和食を堪能できます。
宿坊の部屋からは鹿王院の庭を望むことができ、静かな時間を過ごす中にも、草が風に揺れ、こすれる音、鳥のさえずりなどいつもは気にならない自然な音が耳に心地よさを与えてくれます。予約方法は電話でのみとなっています。
鹿王院に寄ったあとに茶坊でいっぷくしたいと思ったら、「老松 嵐山店」がおすすめ。老舗京菓子店で、嵐山の表通りにありますが、ひっそりとした佇まい。京都の町並みに合う、歴史を感じる外観、でも一歩中に入ると木をふんだんに使ったモダンな雰囲気。おすすめは、「本わらび餅」。注文してから作るこだわりで、その弾力性と香りが他のわらび餅とは別格です。